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第3回 IT創薬コンテスト:「コンピュータで薬のタネを創る3」

Contest3ロゴ

(2016/10/4更新) 本コンテスト表彰式のプログラムを更新しました.
(2016/9/21更新) 本コンテスト表彰式の予定プログラムを掲載しました.
(2016/9/1更新) アッセイ実験の結果は9月上旬に各参加者に連絡します.
(2016/5/24更新) 本コンテストの表彰式を,CBI学会2016年大会の1セッションとして開催します.

 10月27日(木)13:30~17:00
 (CBI学会2016年大会3日目 フォーカストセッションFS-12 http://cbi-society.org/taikai/taikai16/FS/FS-12.pdf
 タワーホール船堀(東京都江戸川区船堀4-1-1)4F研修室
 http://cbi-society.org/taikai/taikai16/program.html
 参加について: CBI学会2016年大会の参加登録・参加費支払(当日も可)が必要です.

◆プログラム
13:15              受付開始

13:30‐13:40    開会挨拶
        関嶋 政和 (コンテスト運営委員長,IPAB理事/東工大ACDDユニットリーダー)

13:40‐13:55    コンテスト詳細、ルール説明
        千葉 峻太朗 (コンテスト運営委員/東工大ACLS)

13:55‐14:05    結果発表

14:05‐15:00    各グループ手法発表(5分×11グループ)

15:00‐15:30    休憩

15:30‐15:45    解析結果発表
        池田 和由 (コンテスト審査委員/(株)レベルファイブ)

15:45‐16:45    受賞者発表(20分×3グループ)

16:45‐16:55    表彰式
        広川 貴次 (コンテスト審査委員長,IPAB理事/産総研molprof,筑波大学医学医療系)

16:55‐17:00    閉会挨拶 

(17:15-18:30  東京工業大学 科学技術創成研究院 スマート創薬研究ユニット (ACDD) キックオフシンポジウム)

 


「薬を一つ創る」、このためには十数年に渡る期間と一千億円以上に及ぶ膨大な費用が必要であり[1]、加えて近年はこの研究開発費がますます増加しています。そのため、創薬のための新しい技術が世界的に模索されており、こうした中で、コンピュータを利用した効率的な創薬方法(IT創薬)に高い関心が寄せられています。

非営利活動法人 並列生物情報処理イニシアティブ (IPAB)ではIT創薬を広く浸透させること、IT創薬の裾野を広げることを目的として、創薬プロセスの上流であるヒット化合物(薬のタネ)の探索をテーマにコンテストを実施してきました。このコンテストでは、化合物ライブラリの中から、課題とした標的蛋白質の機能を強く阻害する化合物を参加グループに予測・選択してもらい、実際にそれらの化合物の阻害活性をアッセイ、ランキングし、“良い”化合物を提案したグループを表彰します。また、コンテストと銘打ってはいますが、勝敗を決めるのは二の次で、むしろ、大学生・大学院生・創薬にかかわる研究者に、「自分たちで化合物を選択する。そのアッセイ結果が実際にフィードバックされる」という過程を経験してもらうことでIT創薬に関わる人材の育成をしていくことを目的としています。

過去に行われた第1回(2014年)[2]、第2回(2015年)のコンテストでは産業界・学界から、IT創薬のプロフェッショナル・IT創薬に関しては素人を名乗るグループ・学生グループなど十数グループの参加がありました。このような多様な参加グループが同じ課題に対して取り組み、議論をすることで色々なことを学ぶ機会を提供でき、結果としてIT創薬に関する人材育成に貢献できたと考えています。加えて、第1回と同一の標的蛋白質をテーマにした第2回では、第1回と比較して多くのヒット化合物をみつけることができました。これは参加者が前回の経験を活かすことができた結果といえます。

今回の第3回では、あらたな蛋白質を標的に設定し、アッセイ手法も近年注目されているThermal Shift Assayを採用し、参加される皆様に実りの多いコンテストになるように企画しております。前回、前々回に引き続き、多くの方々に御参加を頂ければ幸いです。

 

 

【主催】
 特定非営利活動法人 並列生物情報処理イニシアティブ

【協賛】
  国立大学法人 東京工業大学 

【協力】
  東京工業大学 科学技術創成研究院 スマート創薬研究ユニット  

【後援】
  経済産業省
  株式会社科学新聞社
  株式会社日刊工業新聞社 
  一般社団法人 情報処理学会
  特定非営利活動法人 日本バイオインフォマティクス学会
  特定非営利活動法人 情報計算化学生物学会(CBI学会)
  一般社団法人 データサイエンティスト協会  
  日本製薬工業協会

【賛助団体・賛助企業】
  一般社団法人 バイオ産業情報化コンソーシアム
  シュレーディンガー株式会社
  ナミキ商事株式会社
  日本マイクロソフト株式会社
  株式会社データダイレクト・ネットワークス・ジャパン
  日本電気株式会社
  株式会社ファストトラックイニシアティブ
  株式会社情報数理バイオ
  株式会社HPCテック
  ディスカヴァリソース株式会社
  株式会社バイオモデリングリサーチ
  株式会社レベルファイブ
  株式会社リジット
  一般財団法人 高度情報科学技術研究機構(RIST)
  帝人ファーマ株式会社
  デル株式会社
  エヌビディア ジャパン
  株式会社みらい創造機構  

 

コンテスト概要

参加者に標的蛋白質に対して阻害活性を有すると思われる化合物を指定した化合物ライブラリから予測して頂き、その化合物のIDを提出して頂きます。その後、コンテスト運営委員会でそれらの化合物について実際にアッセイを行い、その結果で化合物の阻害活性をランキングし、予測結果を評価します。

  

参加資格

以下の項目に同意して頂ければどなたでもコンテストへの参加が可能です。参加に際して、参加費等の費用は一切かかりません。また、参加者は匿名での応募も可能です。ただし、運営委員内での管理のために参加登録時には氏名、所属機関、役職を運営委員会に連絡して頂く必要がございます(匿名を希望された場合、外部には公開されません)。また、参加は複数のメンバーからなるグループ単位で行って頂きますが、各メンバー(参加者)は複数グループに重複して所属することはできませんのでご注意下さい。

 

参加要件

  • 化合物を評価するために用いた手法を英語または日本語で記述し、提案化合物IDと併せて提出すること。

再現実験が可能なように正確に手法を記述して下さい。ただし、計算プログラムを用いた場合は、その実行時の設定や詳細が記述してあれば、プログラムのソースコードの提出は不要です。また、計算ではなく目視など経験に基づく手法によって評価を行った場合は、その旨と用いた評価基準を記述して下さい。

  • 提出した予測手法、結果とそれに対するアッセイ結果が、公開されることに同意すること(2016年10月頃の公開を見込んでいます)。
  • 結果は論文にまとめられ学術雑誌に投稿される予定ですが、その際に執筆にご協力いただけること(匿名で参加された場合は、論文上では本名を掲載するか著者リストから外すかのいずれかをお選びいただきます)。通常は用いた手法について英文数百wordsを目安にご執筆を依頼しています。
 

参加方法

ルール、参加要件をご確認の上、問題がなければ下記の手順で参加グループの登 録を行って下さい。
予測結果の提出の詳細や運営側からの連絡が登録されたメールアドレス宛に送付 されます。

また、予測の際に必要となる標的蛋白質や化合物ライブラリの情報は本ページに 記載されておりますのでご確認下さい
(化合物ライブラリについては参加登録を行って頂かなくとも参照可能となって おります)。 

 

ルールの詳細(ルールブック)についてはこちらからPDF版のダウンロードも可能です。

     (1月29日にアッセイ条件等を追記を致しました。古い版をお持ちの方はお手数ですがご確認下さい。)

 

参加登録

 
参加登録は電子メールにて行って下さい。 参加を希望するグループは代表者が登録するメールアドレスからcadd-contest@bi.cs.titech.ac.jp まで、「グループ名」、「代表メールアドレス」、「メンバー(氏名、所属、役職、情報公開の可否)」の情報を「第3回IT創薬コンテスト参加登録」のタイトルでお送りください。 情報の公開を不可としたメンバーにつきましては、その方の情報は 「匿名希望」として公表させて頂きます。所属、役職など一部の情報のみを公開不可とすることも可能ですが、その際は別途運営委員会(cadd-contest@bi.cs.titech.ac.jp)までご連絡下さい。また、参加登録後、確認のメールが送られてこない場合はお手数ですが運営委員会までお問い合わせ下さい。
件名:第3回IT創薬コンテスト参加登録

登録例)
グループ名: IPAB
代表メールアドレス: hoge@foo.bar.com
メンバー:
 アイパブ  太郎(IPAB大学 創薬科学科 修士学生) 公開可 (代表)
 コンテスト 花子(IT創薬株式会社 研究員)    公開不可 
 

標的蛋白質

Human NAD-dependent protein deacetylase sirtuin 1(Sirtuin 1)を標的蛋白質とします。この蛋白質の脱アセチル化を阻害する化合物の探索が今回のテーマとなります。

 

標的蛋白質のアミノ酸配列

アッセイのためのSirtuin1の発現には、NCBI Reference Sequence: NP_036370.2の配列が用いられます。詳細は以下のURLをご参照ください。

   http://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/7657575?report=genbank&log$=protalign&blast_rank=2&RID=8RK80PJA015

なお、この標的蛋白質については阻害剤に加えて多数の活性化剤が知られています。今回のコンテストでは、阻害活性を有すると思われる化合物の探索を目的としておりますのでご注意ください。

 

化合物ライブラリ

化合物探索に用いる化合物ライブラリは、Enamine社提供の約250万化合物を収載したものを本コンテスト用に編集(Sirtuinファミリーに薬理活性を持つ化合物を除去)したものとします。以下リンクからダウンロードが可能です。

 
   ContestLibrary_2016.sdf.zip
  (507845896 Byte, MD5sum: b3a54e4197ebcfa3a6c3ffdf7e373e73)

  

なお、このライブラリに存在してもEnamine社の在庫状況の変化により生じた在庫切れにより、アッセイが行えない可能性もありますので、予めご了承ください。また、構造、Id number、Link以外に併記されている値(LogPなど)は計算値です。
 
 
※Enamine社の詳細については、以下URLをご参照ください

ルール

提案化合物数

各グループには400個の候補化合物のIDを、それぞれに優先順位を付けて提出して頂きます。この化合物数の上限は在庫切れによる欠品をカバーするために、多めに設定されています。全ての化合物がアッセイされるわけではありませんので、ご了承ください。

 

チームのグレード分けとアッセイ数

アッセイが可能な数には限界があるため、応募グループが多数となった場合には、審査員の判断によって各グループのアッセイを行う化合物の数を制限いたします。実際にアッセイされる化合物は、各グループがあらかじめ指定した優先順位に従って決定いたします。また、これらの評価化合物に入っていない化合物から、審査員が選出しこれらもアッセイに回す分「審査員評価枠」を設ける場合があります。以下の表は5グループが参加した場合の例です。グレードに対応する化合物数は審査員により決定されるためこれらの数値から変動いたします。アッセイ総数も変動する場合がございますのでご了承ください。
 

グループ名

Alpha

Beta

Gamma

Delta

Epsilon

審査員が決定したグレード

A

A

A

B

B

評価化合物数

200

200

200

100

100

合計

800

 
 
なお、応募者多数の場合は、グレードC(評価化合物数=0、審査員評価枠は制限なし。)を設ける場合があります。
また、異なるグループからの応募でも手法の差異が小さいと認定された場合は、それらのグループは同一グループであるとみなす場合がありますのでご了承ください。
 

アッセイの方法

アッセイはBientaが担当し、化合物の添加によるSirtuin1の熱安定性の変化の測定(Thermal shift assay, TSA)を行い、TSAによるヒット化合物について阻害活性の測定を実施します。以下にそのフローと詳細を示します。
 
第3回コンテスト アッセイフロー図
 

    • 【Primary screening】 まず、固定された濃度(化合物 10 μM, Sirtuin1 300 μg/mL)でTSAを1試験実施し、条件「positive shift ≧ 0.5 Kまたはnegative shift ≧ 1.5 K」 に該当する化合物を抽出いたします。
    • 【Hit confirmation】 次に、3つの濃度(10 μM, 20 μM, 40 μM)でTSAをそれぞれ4試験実施し、化合物の作用の濃度依存性を確認します。
    • 【Counter screening】 濃度依存性が確認できたら、Sirtuinとは異なる蛋白質2種(Carbonic anhydraseおよびAbl kinaseのSH2ドメイン) を用いて同様のTSAを実施し、Sirtuin1特異性を確認します。特異性まで確認できた化合物をTSAヒットと定義します。ただし、ゆがんだカーブ・通常の融解カーブとは異なる曲線を呈する化合物は除外されます。
    • 以上のアッセイはNAD+は添加されていない条件で実施されます。

    • 【阻害活性測定】 TSAヒットに対して、Promega社のSIRT-Glo platformのアッセイキット(Promega G6450)を用いて固定された化合物濃度(20 μM) で阻害率測定を4試験(n=4(quadruplicate))実施し、阻害活性があった化合物をヒット化合物とします。

    • 【IC50測定】 ヒット化合物の上位化合物および審査員の判断によりIC50の測定を実施する場合があります。

注)これらの値および蛋白質を予定していますが、実際のアッセイ結果や状況によっては変更される場合がございます。

 

※BientaはEnamine社のバイオロジー部門です。詳細は以下URLをご参照ください。


化合物の評価方法

化合物のアッセイ結果(阻害率またはIC50)に基づき、以下の項目それぞれについて独立に評価いたします。

  • ヒット化合物数
  • 化合物の新規性

        ChEMBLやBindingDBなどの化合物データベースに存在する既知Sirtuin 1阻害化合物との類似性が低いヒット化合物を評価いたします。

  • 化合物のリガンドエフィシエンシー

        阻害活性の強さ(阻害率またはlog(IC50)など)を重原子数で割った値を計算し、重原子数が比較的小さいにもかかわらず高い阻害活性もつ化合物を評価いたします。

 なお、審査委員会により上述の基準とは異なる観点を用いた評価も行われる場合があります。

  

スケジュール

2016年1月20日(水): コンテスト開始

     ・標的蛋白質名発表

     ・化合物ライブラリのダウンロード開始

     ・参加グループ登録、化合物ID提出開始

 

2016年5月20日(金): 参加者による提案化合物の提出締切 ←締め切りました

2016年8月頃:     アッセイ結果の参加者への公表
 アッセイ実験の遅れにより、2016年9月上旬を予定

2016年10月27日(木): コンテスト表彰式(CBI学会2016年大会内フォーカストセッションFS-12にて)

 

(締切ました.多くのご賛助を賜りありがとうございました.)

本コンテストの趣旨にご賛同くださり、IT創薬の一層の活性化をともに目指してくださるスポンサーを募集しています。

詳細につきましては以下の概要をご確認頂き、お申込みは以下からダウンロードできる申込書をご利用ください。

是非ともご支援をお願いいたします。

 

 

賛助団体・賛助企業

プラチナスポンサー

schroedingerlogo NamikiLogo
JBIClogo 日本マイクロソフト株式会社

 

ゴールドスポンサー

DDNlogo NEClogo fti

 

シルバースポンサー

HPCTechLogo IMSbioLogo DesReslogo BMRlogo LisitLogo RISTlogo
Levelfive logo Teijin Pharma dell NVIDIAlogo 株式会社みらい創造機構

 

運営、審査体制

運営委員会

関嶋政和(委員長、東京工業大学/IPAB理事・創薬情報WG担当)、石田貴士(東京工業大学)、千葉峻太朗(東京工業大学)、大上雅史(東京工業大学)

審査委員会

広川貴次(委員長、産業技術総合研究所)、本間光貴(理化学研究所)、池田和由((株)レベルファイブ)

問合せ先

cadd-contest@bi.cs.titech.ac.jp (担当:千葉峻太朗 )

 

 

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